次に流行るお店 *バックナンバー
食材は店で収穫、そのままテーブルへ。
吹き抜けの店内、育つ緑を背景にいただく。
「ラ・ベファーナ 汐留店」
(東京・汐留/イタリアン)
第320回 2010年6月15日
野菜サラダと水耕栽培。
水耕栽培のガラスケース。
水耕栽培をながめながら食事のできるテラス席。
収穫直後の野菜。
店内のガラスケースの中には、蛍光灯にてらされた水耕栽培の野菜が青々と育つ。育てられているのはルッコラ、玉レタス、リーフレタス、レッドファイヤー、レッドマスタードの5種類、合計60株。種をシャーレで育て、芽がでたら植え込んでいく作業は毎日行われているという。
芽がでた野菜。
一番人気は「汐留野菜と狛江産無農薬野菜のシンプルサラダ(600円)」。野菜がたっぷりで、余計な調理を加えておらずそのままの味を楽しめる、この店に来たら最初に必ず食べたい一品だ。
「汐留野菜と狛江産無農薬野菜のシンプルサラダ(600円)」。
サラダに使われるドレッシングは同社オリジナルの「野菜が美味しいドレッシング300ml・(550円)」。このドレッシングはネット通販でも買うことができるが、帰りにレジでも購入可能。お土産品としても人気だ。
レジで購入可能な同社オリジナルの商品。
店内にはピッツァを焼く釜があり、熱々のナポリピッツァもウリのひとつ。シェフを務める東中川勝美氏は本場イタリアの地でも料理を学びその手腕を振るう。
シェフ 東中川勝美氏。
汐留野菜を使ったピッツァは全部で4種類あるがその中でも人気なのは季節の旬菜をたっぷり使った「ピッツァ オルトラーナ(1,600円)」。
ピッツァ オルトラーナ。
他にも各種野菜をワンプレートで釜にそのまま入れて焼き上げる「石釜焼き 焼きサラダ(900円)」もオススメ。またメインディッシュとなる肉・魚料理には、全てに汐留野菜が添えられるという。
店の入口にはまずブラックボードで分かり易くお店の詳細が書かれている。こちらは同店スタッフの直筆で、店内いたるところでワインのメニューなどお店のウリが上手に紹介されていて目を引く。
入口ボード。
店内ボード(ワインの紹介)。
次に有機野菜の契約農家である浅野さんの紹介と「契約農家で収穫ツアー」の案内が貼られている。こちらは同社で毎年一般の方々を対象に行っている行事で今年は6回目。60名の定員はすぐに満席になるという人気ぶり。同社社長の、生まれ育った狛江という土地と食材の提供元である農家さんへの想いが感じられる。
入口・野菜の展示やツアーの紹介。
店内にはスタンディングでも使い易いカウンターが入口近くにあり、ここを6月中旬からスタンディングバーとして提供する予定という。スタンディングでは飲み物が300円からで、軽く一杯立ち寄りたいお客様に向け簡単なバーメニューも用意する。着席用の店内は全100席。半個室のスペースや、開放感あるテラス席など使い方は様々。
スタンディングスペース。
店内(半個室)。
店内。
店内。
ワインはボトル2400円からで白20種類・赤15種類ほどを常時用意。他にもスパークリングを5種ほど揃えている。イタリアのものを中心にリーズナブルでコストパフォーマンスの高いものをセレクトしたという。目を引くのはメニューブック中央に表記されている日本酒の「ソガ ベール エ フェス(グラス550円)」。志賀高原山麓の小布施ワイナリーで作られた希少な吟醸酒で「ワインのような感覚の日本酒ですっきりとした味の中にも甘みがあってとても美味しいくイタリアンにも合うのでオススメしています」と店長の大島力也氏。
オススメの希少な日本酒「ソガ ベール エ フェス」。
客層は以外にも女性だけでなく男性の来店が多い。40代位以上の男性陣も野菜に興味があり摂取しようという心がけが高まってきているようだ。平日はほぼ100%に近い割合でサラリーマンだという。同社にとっても初の試みである店内水耕栽培での野菜の提供は、お客様にとっても味に加えて分かり易さと癒しがありビルの中で緑を見ながら食事をいただくというスタイルが受け入れられている。
【ラ・ベファーナ 汐留店】
住所 | 東京都港区東新橋1-8-2カレッタ汐留キャニオンテラス2F |
電話番号 | 03-5537-0414 |
営業時間 | 平日 11:30〜14:30(L.O.14:00) 17:00〜23:00(L.O.22:00) 土曜 11:30〜23:00(L.O.22:00) 日・祝祭日11:30〜22:00(L.O.21:00) |
定休日 | 無休 |
客席数 | 100席(半個室8名) (バンケットルームの貸切り32名・立食最大140名まで) |
客単価 | ランチ1,000円、ディナー4,000円 |
目標月商 | 1600万円 |
開店日 | 2010年4月24日 |
経営母体 | 有限会社ジャックポットプランニング |
※取材当時の情報です。変更されている可能性がありますので訪問される場合は、店舗にご確認下さい。
国井 直子(くにい なおこ) 2010年6月5日執筆
【関連記事】
自分で作ったものに自分で値段を決める。〜レストランに愛される農場エコファーム・アサノ、卸会社を新たに設立し再出発。〜(3−1)(2010年5月26日)
仕入れの大半は契約農家。有機・無農薬野菜をカジュアルに食べて欲しい。渡邉明氏 有限会社イートウォーク 代表取締役(2009年5月27日)
野菜の豊かな食べ方を提案する農家直送の健康派レストラン「農家の台所 くにたちファーム」(東京・国立/野菜レストラン)(2007年4月13日)