フードリンクレポート


ガールズバーでは接客のコミュニケーション促進剤に。
〜広がる「テキーラボール」。ナイト業態の活性剤となるか!〜(4−2)

2010.3.23
歌舞伎町のバーが開発した、テキーラ入りのゼリー菓子「テキーラボール」が、バー、キャバクラ、ホストクラブ、居酒屋などといった、飲みの業態でジワジワと浸透している。甘くて食べやすい食感から女性客にウケが良く、特に女性の集客に寄与しているという。歌舞伎町のナイト業態に、その導入効果を取材した。4回シリーズの第2回目。


テキーラボールのイメージキャラクターはモデルの桃華絵里さん。

ガールズバーでは接客のコミュニケーション促進剤に

 さて、「テキーラボール」の最初につくられた頃の原形が見られるというので、「NASUKA」系列の歌舞伎町にあるガールズバー「LOVEKA(ラブカ)」を次に訪問した。オープンは2009年10月15日で、席数は35席。営業時間は深夜0時〜朝6時となっている。


「ラブカ」のエントランス。


ガールズバー「ラブカ」 店内。

 料金は焼酎飲み放題で時間制5000円など、安心して飲める店となっている。「テキーラボール」は500円。

 接客にあたるバーテンダーのガールズの衣装は、Tシャツにミニスカートかショートパンツ。ネイル、ピアス、髪型などに規制はなく、顧客に不快感がないように清潔にしていれば良いとのこと。ダーツで遊ぶこともでき、ガールズの元気なトークで活力が出るような店である。


「ラブカ」のスタッフ。

 顧客層は「NASUKA」の流れでキャバクラやホストクラブのアフターと、一般のガールズバーファンである。

 工業化する前、店の厨房でつくっていた頃のレシピそのままの「テキーラボール」を出してもらった。現在の製品は少し円錐形のような形になっているのだが、元祖「テキーラボール」は球形である。ゼリーは、現在のものよりも少しモチっとした感じだ。


ラブカ店内で手作りしている、最初の頃のレシピを使ったテキーラボール。


製品化されたテキーラボール。パッと見にはコーヒーフレッシュのようなパッケージ。

 味は、イチゴヨーグルト、カシスミルク、メロン、クリームソーダー、コーヒーの5種類。現在のラインナップとは異なっている。

 スタッフのマヤさんによれば、「よくお客さんに勧められて食べますが、食べている時はお菓子みたいに幾らでもいけますが、あとで酔いがまわってきますね」とのこと。

 顧客とガールズとのコミュニケーションの促進剤として、重要な役割を果たしているようだ。しかし、完全に酔っ払ってしまうと接客できないので、ガールズは大変だ。お酒が強い人は問題ないが、調子に乗って食べ過ぎないようにしないといけない。

 ともあれ、ガールズバー、キャバクラ、クラブ、スナックのような女性が接客する業態では、男性の顧客がおごるような形で、使われていることが検証できた。

【取材・執筆】  長浜 淳之介(ながはま じゅんのすけ) 2010年3月15日執筆