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信州から東京へ進出。信州味噌を使ったメニューが人気。
「信州炉端 串の蔵 新宿店」
(東京・新宿/炉端)

第292回 2009年11月17日

信州福味鶏の串焼き各種(一本150円〜)。
 JR新宿駅新南口を出て目の前徒歩1分のところにオープンしたのは信州の食材を中心に北海道の魚介類、大阪の串揚げなどを全て扱う居酒屋「信州炉端 串の蔵 新宿店」。経営母体は有限会社串の蔵(長野県松本市/代表取締役・岡本常夫氏)で、信州では既に5店舗を運営している。同社にとって今回の新宿店は東京への初出店。創業から14年間培ってきたノウハウの結集ともいえる。

 この店の主軸となるのは信州からの新鮮な食材。特に串焼きは看板メニューのひとつで長野産の信州豚と鶏は信州ブランドの「信州福味鶏」を使用している。「信州福味鶏」は高蛋白、低カロリー、高栄養価の柔らかく美味しい鶏肉。丁寧に下処理した素材を一串ごとカウンターに面した備長炭の焼き場で焼きあげる。味付けは「塩」「タレ」「味噌」から選べるが、特に「味噌」についてはこだわりがあり同店のウリでもある。歴史ある「石井味噌」をベースに使用。木樽で3年掛けて熟成される無添加の味噌は独特の香りとまろやかな味わい。味噌にゴマや山椒などを使ったオリジナルのアレンジを加え5種類の味噌ダレを用意。串焼きの味をより幅広く楽しませてくれる。

 又「松本名物どでか 山賊焼き(630円)」は松本市の名物のひとつ。りんごや蜂蜜などをブレンドした秘伝のたれで下味をつけ大きなまま豪快に揚げ熱々のまま提供される。さらに一年でもきのこの特に美味しいこの季節。信州の山でとれる新鮮なきのこを使ったメニューを増やしていく予定。


松本名物どでか 山賊焼き(630円)

 野菜は朝摘みの高原野菜を直接農家より仕入れている。看板メニューとして「ほうれん草とルッコラのあつあつベーコンドレッシング(730円)」。同社の洋業態で既に定番の人気メニュー。シャキっとした山盛りの野菜にベーコンの塩味が効いたドレッシングを鉄板から直接かけていただく。


朝摘み野菜。


ほうれん草とルッコラのあつあつベーコンドレッシング 730円。

 地元の山の幸とは別に、海の幸は北海道や九州から仕入れている。信州では「海旬の蔵(うみのくら)」という本格回転寿司を既に運営し、新鮮な魚介類の扱いについても既に実績がある。新宿店ではそれを刺身や炉端焼きなどで提供している。その他に浪速の創作料理も味わうことができる。「コテコテどて焼き」は2本で330円、元祖浪花串揚げは5本セットで580円など。

 ドリンク類は長野の地酒や、焼酎は全て九州から直接仕入れるなどこだわっている。「ゆず梅酒」や「おばあちゃんがつくった梅酒」など各種梅酒やノンアルコールカクテルなどはフルーティで飲みやすく女性にも好評だ。

 東京進出にあたっては2年ほど前から考えがあった。「食材」「接客」など同社の力を総結集してこの出店に臨んだという。新宿出店にあたってアサヒビールの協力もあり、既存の同社各店の看板メニューを集めるに加え、東京にあったコーディネートをプラスした。新宿という立地で学生やOL、サラリーマンまで様々な客層に対応できるように考えられている。又店内の雰囲気は落ち着いた空間を演出し、女性同士での来店も気軽にできるように考えられた。店を入ってすぐのところには木樽がインテリアとして積まれ、郷土の素朴な雰囲気をかもしだしている。


木樽の積まれたインテリア。

 客席は串を焼く様子がみられる臨場感あふれるカウンター席、その左右にテーブル席と座敷席のエリア。テーブル席と座敷席のどちら共、団体の際は一区画で使うことができ逆に少人数の際は半個室としても使える。店内には8枚ほどのボードが全てスタッフの手書きでその日のオススメを伝えている。一枚毎嗜好も異なりお客様とのコミュニケーションツールとしても一役かっているようだ。中ジョッキも500円設定で一人当たり3000円から3500円で満足していただける価格設定にもこだわった。


カウンター席。


テーブル席。


座敷席。

 この一号店を軸に東京での次なる出店へも意欲的に検討されているという同社、今後が楽しみだ。


【信州炉端 串の蔵 新宿店】
住所 東京都新宿区新宿4-1-13 田園新宿ビル3F
電話番号 03-3357-1194
営業時間 17:00〜24:00
定休日 なし
客席数 105席
客単価 3,500円
目標月商
開店日 2009年9月14日
経営母体 有限会社 串の蔵
※取材当時の情報です。変更されている可能性がありますので訪問される場合は、店舗にご確認下さい。
国井 直子(くにい なおこ)     2009年11月5日取材

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