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８５０席のキリンビール園を再生。
〜酒販店子会社が店を再生させる〜（２−１）
渋谷篤氏　株式会社ティーズ・エス・イー社　代表取締役社長

2011.1.19

札幌の老舗業務用酒販店、株式会社わしづ。その飲食店経営子会社、ティーズ・エス・イー社は、わしづの取引先飲食店を引き取り、再生させる手法を中心に店舗を増やしている。現在１７店舗で年商２５億円。全国でも飲食店の再生ノウハウを持つ業務用酒販店は例がないと思われる。同社社長の渋谷篤氏に再生手法を聞いた。２回シリーズ。レポートは安田正明。

渋谷　篤（しぶや　あつし）氏。

・８５０席のキリンビール園を再生

　同社の創業は１９９５年。札幌ススキノ中心部から少し離れたビルへのテナント誘致策として、当時ビール園を持っていなかったキリンビールに働きかけ、８５０席のキリンビール園を出店したのが１号店。同店はキリンビールの資本は全く入っていない。

　渋谷氏は創業当初から入社し、親会社わしづの取引先の不採算店を立て直すというコンサルティング活動も行いながら、ビール園の現場でも働いていた。ビール園は開業以来、赤字が続いていたが、渋谷氏が支配人となった６年目から転機が訪れ、７年目には黒字化。その功績を認められ、ティーズ・エス・イー社の社長となった。

キリンビール園本館（札幌市中央区南10条西1丁目）。
★続く。
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