・ビールにお酢?新しい発想の変わり種スタイル。
ビールの泡だけを使うニュースタイルもあった。プロントでは、7月1日からジャック・ダニエルのキャンペーンを実施している。16時からのおつまみとのお得なセットや、ジャック・ダニエルを使ったカクテルを“SUMMER
JACK”として提供しているのだが、そのSUMMER JACKの中の「クリーミー・ジャック」がそれだ。
「プロント 東銀座店」。ハッピーアワーやハイボール、女性をターゲットにした「プロン女」など様々なプランを打ち出しているプロント。
“SUMMER JACK”立て看板。
この「クリーミー・ジャック」、ジャック・ダニエルのソーダ割りの上に、プレミアム・モルツの泡だけを乗せたカクテル。その名の通り、クリーミーなビールの泡を楽しむカクテルになっている。
「クリーミー・ジャック」メニュー。
「クリーミー・ジャック」(580円)見た目は、氷が入ったビールのよう。
きめ細かい泡がきれいに乗せられていた。
口に入れると、最初は泡を、そしてウイスキーと程よく溶け合った泡、最後はウイスキーのソーダ割りが順に味わえる。純粋なビール程すぐに泡が液体と一体化しないので、確かに泡を楽しむいい方法だ。ウイスキーの風味と泡から来るビールのほんのりとした味わいが、うまくマッチしていた。サーバーを使えば手間もかからず、面白いビールのアレンジとなるのだ。他のドリンクにも応用できそうである。
健康志向の人々に受け入れられそうなのが、お酢を使ったビールのニュースタイル。老舗のお酢醸造メーカー内堀醸造が展開するお酢専門ショップ「OSUYA」では、お酢を入れたビールを提供している。日本で唯一の“酢ムリエ”として商品開発を行っている、同社の内堀光康がプロデュース、昨年オープンした銀座三越新館1階のショップでは、ローズヒップの酢を使った「エキスプレスビール」(380円)、ジンジャービネガーを使った「ジンジャービール」、季節限定のお酢入りビールを用意している。
まず、グラスに20ml程お酢を入れ、そこへビールを注ぐだけ。今の時期の季節限定ビールは、暑い季節にさっぱりとする梅の酢入りビール(380円)。結構酸っぱいが、少し甘い酢が加わることで、味に深みが出て、お酢らしく後味はすっきり。
お酢を入れたグラスにビールを注ぐ。ビールはアサヒスーパードライ。
季節限定ビール「梅の酢入りビール」(380円)
この店では、スタッフがお酢選びのアドバイスを丁寧にしてくれ、多数試飲ができる。常時15~16種類のお酢を取り揃えているそうだ。
試飲し、好みのお酢を選べる。
お酒に合う酢も、ビールだけでなく、焼酎、赤ワイン、白ワイン、ウイスキー・・・とそれぞれに提案されていて面白い。スタッフに聞いたところによると、ビールに合うお酢は、レモンなどの酸味が強いものよりも梅やオレンジなど、多少甘みもある物の方が合うということだった。
お酒ごとに提案されているお酢。
ビールは特におすすめとして、ビールに合うお酢をブレンドした専門のビネガーが商品化されている。りんご、グレープフルーツ、オレンジ、ローズヒップのお酢に、りんごやオレンジなどの果汁も加わったお酢。なめらかな口当たりと、爽やかな風味が楽しめる。このビネガー20mlに対して350mlのビールを加えるのが目安だ。
ビール割り用ビネガー。
泡だけを使ったり、お酢を入れたりと、新しい発想のビールを使ったドリンクも登場している。これから夏本番。ビールニュースタイルは、ビールファンのみならず幅広い層の注目を集めそうだ。