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フードリンクレポート


外食人は、プライドを持って売れるものに飢えている。
〜APカンパニー、“今朝獲れ”鮮魚を低価格で提供。「日本橋紀ノ重」を日本橋「COREDO室町」に出店。〜(3−3)

2010.10.29
自社養鶏場を持つ居酒屋「塚田農場」など第一次産業と協業し、他店と食材で決定的な差別化を図る株式会社APカンパニー。同社が新たなフィールドとして鮮魚に進出し、築地で400年の歴史を誇る仲卸「紀ノ重」と提携したのが2008年。持ち帰り寿司など「紀ノ重」ブランドで6店舗展開してきた。さらに進化させ“今朝獲れ”鮮魚を東京に持ち込む流通システムを開発して出店したのが「日本橋紀ノ重」だ。3回シリーズ。レポートは安田正明。


「日本橋紀ノ重」のウリ、原始焼き。輻射熱を利用して焼くため、きれいな焼き色がつき、魚の脂が炭に落ちず煙がたたないため、魚が燻されない。魚本来の味を楽しめる。

外食人は、プライドを持って売れるものに飢えている

「一次産業に入らないと新しい価値提案ができない。今まで飲食店はそこに目を向けな過ぎた。目の前のお客様をどうやって楽しませようか、だけ。だから元気だけでお客様にありがとうと言われようとする。元気だけじゃなく、日本の食産業を良くするんだ、という気持ちを持たせると奮い立つ。いいスタッフも集まる。現場スタッフがどれだけ奮い立てる話題を持っているか、が大切」と米山氏。

「採用面接をして思うのは、彼らがプライドを持って売れるものに飢えていること。安売りばかりで疲れきっています。元気やパフォーマンスでは奮い立てない。ウチは現場が自信を持って提案できる商品を用意したい。」

 APカンパニーは1年前からリピーター獲得に注力してきた。実際に「塚田農場」19店では前年実績を超えているという。特に錦糸町店では9割がリピーターで、120席で月商1800万円も売るという。成功要因は、リピーター獲得手法を理論的に分析したこと。

 お客との距離を縮める手法として「ジャブ100連発」「クロージング」という言葉を生みだした。
★続く。
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【取材・執筆】 安田 正明(やすだ まさあき) 2010年10月21日取材

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