老舗を飲み込む大手の波。路地にこだわりのある専門店が生き残る。
〜【シリーズ:あの街は今どうなっている?】サラリーマンの聖地、新橋の“今”〜(3−3)
路地に入って、さらにディープな新橋へ!
・老舗を飲み込む大手の波。路地にこだわりのある専門店が生き残る
SL広場から道を挟んで西側に広がるエリアは、大衆居酒屋が並ぶ通りとその裏には、烏森神社を中心に細り路地がいくつも交差し、数十年続く老舗の焼き鳥屋や居酒屋が並ぶ通り、その昔新橋芸者の置屋だった面影を残す通りがある。
【地図】
今回は、昔の面影を残す紫線内のエリアに注目。
かつては置屋や料亭があった、しっとりと落ち着いた路地。
まずは、大手居酒屋チェーンも出店する目抜き通りから。歩き始めてすぐ目に留まったのは居酒屋「しゃかりき」。メニュー看板がいくつも店頭に置かれていて、何が売りなのかはよく分からないが、賑やかな雰囲気が居酒屋としてはわかりやすい。入ろうとすると、満席だった。客席120席を超える大型店舗にもかかわらず、水曜19時前で満席とは、繁盛ぶりが伺える。水曜以降、木曜、金曜は予約がないと入れない場合が多いとのことだ。
「しゃかりき」外観。
店の裏側に回ってみると、何かの仕込みを行っている光景に遭遇。なんと、自家製のからすみの仕込みだった。国産のボラの卵巣を生で仕入れ、何度も血抜きの作業を繰り返して作るという。12月頭くらいからメニューに加わるとのこと。手間かけた仕込みを行っているのが人気の秘密なのかもしれない。
「しゃかりき」の裏口で行われていた、からすみの仕込み。
目抜き通りを進んで、右側の細い路地に入ると、店頭で立ち飲みできる居酒屋がある。ここで30年近く店を営む、ホルモン焼きの「野焼」。ホルモンを中心に炭火の串焼きや七輪焼きが楽しめる。訪れたのは21時過ぎで、店内に3組、店頭で1組のサラリーマンが立ち飲みをしていた。
★続く。
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