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ハイボールは銘柄が多様化、食材では生姜に注目。
〜2011年の外食業界は都心部と地方にマーケットが分離する〜(5−5)

2011.1.11
2010年の外食業界は一言で言えばデフレ旋風が吹き荒れ、300円以下のメニュー均一料金居酒屋やB級グルメが注目された一年だった。しかし後半には新橋を中心にビストロがブームとなり男性サラリーマン層も取り込むなど、価格が上がる傾向も見えた。2011年は都心部は高価格帯も狙えるが、地方は均一居酒屋が広がるといったマーケットの分離が進みそうだ。5回シリーズ。レポートは長浜淳之介。


2010年秋から急激に広まった、トリハイ。

ハイボールは銘柄が多様化、食材では生姜に注目

 全般に明るい感じのする外食の2011年であるが、懸念材料は鮫島氏によれば材料高。

「小麦、大豆、コーヒーも上がってきています。うどん、ラーメン、パン、豆腐、畜産飼料にもかかわりますから肉料理、喫茶など、2011年後半には広い範囲に影響が出てくる懸念があります」。

 それと2010年は猛暑のためビール、ビアホール、ビアガーデンが伸びたが再びその恩恵が来るかは疑問だ。ビールはそうした追い風がありながらもおそらく2010年はトータルすると前年をやや割っている模様。「プレミアムモルツ」、「ヱビス」のような高級ビールは堅調のようだが全般にパッとしない。

 伸びているのは低価格の第3のビールで1割ほど増えているようだ。そうした二極化の中、発泡酒は特徴を打ち出せずに苦戦する傾向があり2割ほど減り、そろそろ存亡の危機となりそうである。

 一方でハイボール人気でウィスキーは復活しており、2割近く伸びているようだ。「トリス」を使った「トリハイ」など、ウィスキーの銘柄に消費者の興味が移ってきており、2011年は銘柄の競争になってくるだろう。
★続く。
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【取材・執筆】 長浜 淳之介(ながはま じゅんのすけ)  2010年12月31日執筆

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