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フードリンクレポート


佐賀食材を使ったブーレー・ディナー。
有田焼を再度、世界に!
巨匠デイビッド・ブーレーとNYでコラボ・ディナー開催(3−3)

2010.2.25
21世紀、有田焼の人気を世界で再燃させようと、ニューヨークで窯元4社とフレンチの巨匠デイビット・ブーレー氏がコラボしたディナーが2/17(水)、18(木)に開催された。3回シリーズ。最終回は、2/18のデイビッド・ブーレー氏が佐賀の食材を使って有田焼の磁器に盛り付ける招待ディナーのメニューの数々を紹介する。


有田焼が並ぶ、オリエンタルなテーブル・コーディネート。

佐賀食材を使ったブーレー・ディナー

 翌2/18(木)は、デイビッド・ブーレー氏や窯元の招待客向けの着席ディナー。佐賀牛、佐賀近海で水揚げされたヒラメ、佐賀大学で開発された新野菜「バラフ」などをブーレー氏、杉江礼行氏、そして辻調理師専門学校のスタッフが調理し、有田焼に盛り付けて提供された。お酒は各料理毎にマッチングされ、佐賀の焼酎「黒のんのこ」(宗政酒造)、佐賀の日本酒「東一 純米吟醸」(五町田酒造)も登場。占領時のマッカーサーが唯一好んだ日本酒という。


調理する、ブーレー氏(右)と、彼の「ブーレー・アップステーズ」で人気の日本人、三上シェフ。


メニュー表。


トリュフ出汁で食べるヒラメと白アスパラのフラン。トリュフと出汁の不思議なテイスト。「東一 純米吟醸」と合わせる。


海老とユリ根を団子にしたのスープ。「東一 純米吟醸」と合わせる。


鶏つくね。バラフが添えられる。串が刺せる皿は杉江礼行氏のアイデア。焼酎「のんのこ黒」と合わせる。


カキの天ぷら。天ぷらやとんかつは「Deep Fry」と呼ばれ、脂分を気にして嫌う方もいる。焼酎「のんのこ黒」と合わせる。


黒豚のとんかつ。肉だけ(奥)と、黒ゴマをまぶしたもの(手前)。辛子明太子が添えられる。仏ラングドックのワインと合わせる。


佐賀牛の炭火焼。赤ワインで炒めた長いも、赤味噌、たまねぎが乗せられる。


佐賀牛の刺身。エシャレットと漬物を乗せて。上の料理とともに1皿に盛られた。仏ラングドックのワインと合わせる。


最後に、ブーレー氏を先頭に全調理・給仕スタッフが挨拶。


ブーレー氏の今回の有田焼窯元4社の代表を務める松本哲氏が固い握手を交わした。

 この1回でニューヨークで、有田焼が認知される訳ではないが、料理毎に使われた磁器の説明がされ、それを招待客が興味深々で耳を傾けている姿を見ると、大きな可能性を感じた。ニューヨークは折しもの日本料理ブームが続き、一段と深い日本文化を求めているようだ。この流れに、有田焼は沿っている。

 ちなみに今回使用された磁器は、「第5回S1サーバーグランプリ」(2010年3月9日 東京・中野サンプラザにて開催)の会場にて特別価格で販売される予定だ。


ニューヨークで有田焼を広める4つの窯元
有田製窯「ARITA PORCELAIN LAB」
辻与製陶所「TOZAN-KILN」
カマチ陶舗「Art Hills」
文八工房


【取材・執筆】 安田 正明(やすだ まさあき) 2010年2月20日執筆


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