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国内線第2ターミナル増床、「恋する建築」で集客アップ。
〜羽田空港のダイニング、新国際線ビル開業で話題沸騰〜(6−4)

2010.11.8
10月21日にオープンした羽田空港新国際線旅客ターミナル。これによって世界11ヶ国・地域の17都市が24時間営業で定期便で結ばれた。東京都心の浜松町と品川から最短13分でアクセスする新国際線ターミナルのインパクトは大きく、初日より大きな反響を呼んでいる。商業施設も江戸の町並みを模した「江戸小路」や空港初のプラネタリウムカフェなどを擁し、海外からの顧客、もちろん日本人の飛行機に乗らない空港見学者にも喜ばれるように設計されている。東京の世界への窓口、羽田のダイニングの今を取材した。6回シリーズ。レポートは長浜淳之介。


イタリアン「CASTELMOLA(カステルモーラ)」。元暴走族で「マンダリンオリエンタル東京」初代総料理長を務めた山本秀正シェフがプロデュース。

国内線第2ターミナル増床、「恋する建築」で集客アップ

 羽田空港では国際線新旅客ターミナルがオープンするに先立ち、国内線の第2旅客ターミナルも大幅な増築が行われた。第2旅客ターミナルでは全日空の航空便をはじめ、エアドゥ、スカイネットアジア、スターフライヤーも発着している。

 増築されたのは、地下1階から地上6階まで約5万平方メートル。出発ロビー、到着ロビーが約2倍の面積となった。総工事費は約190億円、飲食17店、物販・サービス19店が新規開業した。オープン日は10月13日。


国内線第2ターミナルも国際化に向け増床リニューアル。

 コンセプトは「The Art of Hospitality〜おもてなしをアートの領域に」。こちらも従来の空港の商業施設にはなかった斬新な発想が見られる。

 特に見所はLED照明約4000個が床に埋め込まれた屋上展望デッキ「星屑のステージ」と、3階の約260個のタイプの違った椅子やテーブルを並べた「UPPER DECK TOKYO」である。デザイン監修は「恋する建築」をキャッチフレーズとする建築家の中村拓志氏。

「星屑のステージ」は5階屋上に設けられ、夜は青・緑・赤と3色のLED照明が点滅することによって床が発光して浮遊感あるロマンチックな風景になる。デートコースとして人気が出そうだ。LEDの電源は太陽電池なので雨の日などは光らないこともある。


夜の「星屑のステージ」。

「星屑のステージ」に面してイタリアン「CASTELMOLA(カステルモーラ)」、三本コーヒーが運営するカフェ「シーニックカフェ」と2つの飲食店があるが、特筆すべきは「CASTELMOLA」のほうである。

「CASTELMOLA」というとイタリア・シチリア島の山頂にあって海まで見渡せる絶景の古い村を思い起こすが、ビルの頂上にあって晴れた日は空港の先の東京湾まで見渡せる立地はその名を付けるに値する。


「カステルモーラ」 店内。

 プロデュースは山本秀正シェフ。元暴走族でイタリア、フランスで修業を積んだ後「リッツカールトン ワシントンD.C.」の総料理長、「マンダリンオリエンタル東京」初代総料理長などを務め、レーガン、ジョージ・H・W・ブッシュ、クリントンと3代にわたる米国大統領の舌をもうならせたという人物である。
★続く。
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【取材・執筆】 長浜 淳之介(ながはま じゅんのすけ) 2010年11月1日執筆

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