メディカル・レストラン
『健康×美食ラボ』が送るメディカルフードレポート
『健康×美食ラボ』所長:医学博士 岡野喜久夫
〜博多を喰らう ペリカン編〜
第22回「飯家 くーた」
(博多料理、福岡)
2009.11.25
現役の医師が、健康になれるグルメ情報をお伝えします。
さて、もつ鍋の後、腹ごなしに川っぺりを散策したあとに中心街に戻ってチェックイン。ホテルのカウンターで朝食券をもらいながら、「きっと明日の朝は満腹で朝メシ食えないし・・この朝食券いらないからその分安くしてくれ〜。」と思った事あるのはあっしだけですかね。。。セコ。
博多の観光客の夕食は、勿ノ論、当ノ然、中洲だす!中心街を貫いている那珂川と博多川に囲まれた地区である中洲は九州一の大歓楽街です。
所長がまだ若き時代に大学病院に勤務していた頃、博多での学会の案内が医局に飛び込んで来ますと「おーい。誰かこの学会で発表せんかー?!」と助教授あたりが言い出します→「そうだ。そうだ。夜は中洲に繰り出すぞーい!」ってゴマスリ医局長が合いの手をいれ→その後は不健全な医局全体が「Road to Hakata night!」の合言葉にひたすら盛り上がり→結局は若き医局員が人柱となって研究論文を発表するのでありました〜アーメン、笑。
飲んだくれて中洲をブラブラしてますと、呼び込み屋が忍者の様に私の目の前に毎度現れて「幹事長さん!!どこ行くんすか?」と声をかけられました。あっしは声をかけ易いタイプなんでしょうね。中洲の呼び込み屋の接着力は強力なんですよー振り切るのが大変でした。。。トホホ。
えーっと何の話をしてたんでしたっけ?そうそう、今回はわざわざ中洲から河岸を変て魚食をしようと言う事になったんだっけ(笑)。
博多の観光客の夕食は、勿ノ論、当ノ然、中洲だす!中心街を貫いている那珂川と博多川に囲まれた地区である中洲は九州一の大歓楽街です。
所長がまだ若き時代に大学病院に勤務していた頃、博多での学会の案内が医局に飛び込んで来ますと「おーい。誰かこの学会で発表せんかー?!」と助教授あたりが言い出します→「そうだ。そうだ。夜は中洲に繰り出すぞーい!」ってゴマスリ医局長が合いの手をいれ→その後は不健全な医局全体が「Road to Hakata night!」の合言葉にひたすら盛り上がり→結局は若き医局員が人柱となって研究論文を発表するのでありました〜アーメン、笑。
飲んだくれて中洲をブラブラしてますと、呼び込み屋が忍者の様に私の目の前に毎度現れて「幹事長さん!!どこ行くんすか?」と声をかけられました。あっしは声をかけ易いタイプなんでしょうね。中洲の呼び込み屋の接着力は強力なんですよー振り切るのが大変でした。。。トホホ。
えーっと何の話をしてたんでしたっけ?そうそう、今回はわざわざ中洲から河岸を変て魚食をしようと言う事になったんだっけ(笑)。
(住所)福岡県福岡市南区大楠2丁目17-5 井上ビル1F
(電話)092-523-6768
(営業時間)18:00〜翌3:00(L.O.2:30
(定休日)月曜
(料金)おまかせコース3,500円、5,000円、7,000円など。
*銀座店(東京都中央区銀座7丁目17-8 銀座松良ビル1F 電話03-6228-4930)
さて、席に着きましょう。今夜の所長の夕食は、
1)クリームチーズ&トンブリ
2)スモーキー鯖
3)鯖てんこ盛り(玄海産と五島産)
4)鯖の蕪蒸し(五島産)
5)鯖バターソテー(玄海産)
6)鯖竜田揚げ(玄海産)
7)鯖スキヤキ風(五島産)
8)松前寿司(五島産)
1)クリームチーズ&トンブリ
まずは乳製品で胃に優しいスタートです。最近はこのパターンか甘い果実酒などがウェルカムドリンクで出てくるケースが多いですね。ある意味両極端です。胃壁を守るか胃腸を刺激して循環を良くするのか。。。だけどこの二つのスターターは実は二日酔いになった時の牛乳や迎え酒と同じです。妙な話です。今宵は特別にご主人の坪久田幸治氏に頼みまして鯖尽くしコースにしてもらいました。話上手のご主人の話を聞いているだけで「くーた」ならぬ「くーたる!」って気分にモリモリとなって来ました〜♪
ご主人の坪久田幸治氏。
2)スモーキー鯖
うーん。スモークされた事で鯖の旨みが程よく濃縮されてます。鯖パーティーの最初の品に相応しい一品です。この・・もうちょっと欲しい。。。って思った瞬間に料理人の手の平で転がされている自分に気がつきます。やりおるの〜(笑)。
4)鯖てんこ盛り(玄海産と五島産)
ヴォワラ!!これは凄い。豪快さがいいねー。向かって対面から時計回りに、シメサバ、生鯖、湯引き、炙り辛味大根和え、ゴマ和えです。どの子も美味そう!!鯖コースの最初の品であるスモーキー鯖とのユニクロ。。。じゃなかったギャップ(笑)も心地よいですね。ご主人の手の平で転がる転がる〜。どの鯖も脂の乗り具合も程好く、鮪で言えばメジマグロの感じです。野生より野性と言った方が当てはまる肉質です。築地物とは一味違った豊穣たる玄海の産物。鯖尽くしと言うより、秋ですので「鯖の吹き寄せ」の名がこの皿には相応しい〜。
4)鯖の蕪蒸し(五島産)
これもビックリの展開です。鯖の蕪蒸しは勿論生まれて初めての品です。蒸し物は「メディカルレストラン第二回:龍吟」の所で申し上げましたがメディカル的に最高の調理方法なのであります。食材以外の余計な脂は一切使わず、旨みを中に封じ込めるので美味しさを損なう事もありません。ここで蒸し物が出るとはね〜。ちなみに関鯖は今回は敢えて一切使っておりません。すっかり全国的なブランド品に成り上がってどこでも食べられる関鯖を博多で食べても意味がないでしょう。。。とのご主人の細やかな気遣いからです。
5)鯖バターソテー(玄海産)
おっと、クーガー編同様にサッパリ系からオイルな世界への飛翔です。ご主人は巧みに品を変え鯖を変えて出してきます。バサバサと胃袋に収まるサバサバサバ〜♪飽きさせない調理方法の七変化に圧倒されます。一品一品の鯖料理のコンポジションがはっきりしてますよね。
6)鯖竜田揚げ(玄海産)
そして次なる品は揚げ物です。サクッと収まる安定した味。鯖と少量の銀杏だけで余分な揚げ物は一切なしの潔さ!そしてそして。。。なんと気遣いのウスターソース!!これですよね。立田揚げが一足飛びに洋食屋風鯖フライに大変身して二度楽しめます。御主人の坪久田幸治氏が深い潜在能力をお持ちなのはここまでの作品で十分判っておりました。しかしこのウスターソースはお客様が心から喜ばれる事をいつもいつも彼が考えていらっしゃらないと浮かばないアイディアです。まだ41歳のご主人なのですが既に銀座にも支店を構えておられます。東奔西走されながらもお客様の心の津々浦々まで気遣いされる姿に感服です。
7)鯖スキヤキ風(五島産)
グワァ〜ン!なんじゃこれ?!サバスキかいな。これってありなんだ。眉目秀麗(眉はないかぁ、笑)な鯖がずらりと並びます。コペルニクス的な発想ですね。受けにはすき焼きですので生卵と頂きます。これってご主人の創作ですよね??摩訶不思議な料理。それにしても1日に2回鍋を食べたのは生涯で初めての事かも。。。鯖の新しい味を神妙に味わさせて頂きました。考えてみればここで普通にサバの鍋を出されてもインパクト弱いですよね。凄いかも、鯖のすき焼き!
8)松前寿司(五島産)
松前昆布で巻いたシメ鯖のお寿司ですね。昆布と鯖のコンビ。。。と言いますかコラボです。先日所長は京都に行きまして鯖街道から運ばれる鯖寿司の由来などを知人と語りながらガッツリと1本食べたばかりだったので・・またかぁ。。。っとちょっとガッカリ。ところがギッチョン!(何語じゃ〜)これがバカ美味なんですよ。一般には鯖は腐りやすいので塩などを効かして半保存食状態の寿司にて京都などで食べます。ところが「くーた」さんのはフレッシュな鯖をなるべくそのまま味わってもらいたいと言うコンセプトで作られているので塩分の感じがびみょ〜に違います。京都の名店の品より☆☆☆です。
これだけ死ぬほど鯖を食べての最後の最後の鯖料理なのにもかかわらず、あっと言う間にラボスタッフ全員の口の中に光速で消えて跡形もなくなっているのですから本物です。満腹だぁ。鱈腹ならぬ鯖腹食べたぁ(笑)。この勢いですと鯖のデザート(どんなや!)が出てくる恐れもあり・・もう鯖腹でこれ以上入らない旨申し上げ、今晩の夕食は無事終了とさせてもらいました。あ〜やっぱり明日のホテルの朝食はなしだよね。。。
読者の皆様もとっくにご存知の通り、鯖は「青魚の王様」といえるほど栄養価が高く、鯖の身、特に血合いには動脈硬化をおさえて血をサラサラいするEPAがたっぷり有り、また脳神経の機能維持に大事なDHAも大量に含有されております。他にも鉄分やビタミン群、タウリン、カルシウム、ビタミンDも多く含まれ、貧血や皮膚炎、老化の抑制、骨や皮膚にも宜しいと考えられます。今晩の所長のサパ〜ならぬサバ〜は素晴らしい物になりました。肉食の後の魚食も完食!順番としてはこの後は夜の中洲に繰り出して再度肉食でしょうか!色即是空 空即是色。。。なーんちゃって〜!
取材も終ってグッスリと熟睡。翌日は昼近くまで寝てまして慌ててチェックアウト・・じゃなくってチェックセーフ!笑。ところで皆様は睡眠は良くとれる方でしょうか?私は静かで暗い所ですと問題ありませんが飛行機などでは全然寝られません。アイマスクなどして耳栓してもかえって違和感を感じてダメなんですよね。。。翌日の事を考えて「寝ないと、寝ないとあか〜ん。。。」と思えば思うほど益々お目々は片平なぎさ系パッチリ目になっていきます。焦れば焦るほど寝られない体質の様。。。ですので翌日ゴルフなどの予定があって早〜く寝た日も夜中に片山さつき。。。じゃなかった片平なぎさ眼になって覚醒してまるで遠足前の小学生。本当に参ります。ってな事で今回は睡眠のお話でーす。
睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠がある事は知っていらっしゃると思います。レム睡眠とは、 Rapid eye movement sleep、REM (急速眼球運動睡眠)の略でして,その睡眠中には急速な眼球の動きが認められます。光をあてて実際に見ると不気味ですよー。まぶたの裏の眼球がぐるんぐるん動いてます。そしてレム睡眠中は脳波はまるで覚醒しているかの様な波形をしており夢を観ている事が多いのですのであります。そしてノンレム睡眠は眼球が動いていない睡眠ですね。寝ますとまずはノンレム睡眠が現れ、続いて約2時間ほどでレム睡眠に移ります。その後はノンレム睡眠とレム睡眠が交互に現れ、レム睡眠はほぼ90分おきに2〜30分続き、一晩の睡眠では4〜5回のレム睡眠を体験していると言われます。
寝る子は育つって言いますがそれは睡眠中に成長ホルモンの分泌が高くなるからです。まー寝ないと絶対に育たないとも言えないらしいんですけどね。また女性の人なら敏感に感じとっていると思いますが、睡眠不足の日々が続きますとお肌がボロボロになりませんか?それは睡眠が減少する事で成長ホルモン分泌量が減少するために起こるとも言われてます。成長ホルモンは皮膚の代謝も良くしているんですね。
睡眠時無呼吸症候群はとっても有名な疾患になりましたがそれ以外にも睡眠障害を起こす疾患もいくつか発見されております。ところが病気でなくても年齢と共に睡眠が上手く取れない人の確率は確実に増加します。
これに対して安易に睡眠薬は内服されない方がよろしいでしょう。基本的には他の努力をしてダメな時に摂取すべきですね。一番確実な治療法(?)は日中の運動です(あまり遅い時間に運動するとハイになって寝られないのでご注意下さい)。肉体的に疲労困憊すれば理論的には寝られるはずなのですね。昔のお百姓さんには不眠症はいなかったとも言われる理由もここにあります。サラリーマンの朝晩の平均通勤時間は片道1時半ぐらいですが、江戸時代の武士が登城するのにかかった時間も約1時間半だったとか。もしも現代も同じ時間を徒歩で通勤していたら睡眠もバッチリでメタボも解消されるのですが。。。現代は精神的な疲労ばかりでこれが不眠の原因になる訳ですねー。
かなり以前から脳内の松果体と言われる所から分泌されるメラトニンと言うホルモンが睡眠薬の代わりに世界中で使用されております。しかしまだ日本では海外からの個人輸入をしないと手に入らないのは不思議です。メラトニンは人体の中で日中に低下し睡眠時に増加する日内リズムを形成してます。そして2005年にはアメリカでメラトニンの受容体に作用する薬剤(Rozerem)も発売されました。今までのあらゆる睡眠薬で誘導された睡眠は脳波を取りますと自然な睡眠とは違った波形を示すのですが、このメラトニン作動薬は脳波も含めてほぼ自然に近い睡眠を作りだします。副作用もほぼ認められないと言われており、特に夜間のメラトニン分泌の低下が不眠の原因と言われている高齢者の方には最適の薬剤かもしれません。早く日本でも発売されると良いですね〜♪
独り言:
レム睡眠の間に夢を観ているって事は。。トータルしますと毎晩長編映画1本ぐらいは観ている事になりますね。ある時はサスペンス、あるときは喜劇、またある時はSFだったりのオムニバス映画です。毎晩観る自作の映画を翌朝に監修できたら面白いですよね〜。全部覚えてないのがとーっても残念だと思いませんか?人生の四分の一(人生80年としてなんと20年間!)を過ごす睡眠です。貴重な時間の使い方の研究が待たれますね〜。
1)クリームチーズ&トンブリ
2)スモーキー鯖
3)鯖てんこ盛り(玄海産と五島産)
4)鯖の蕪蒸し(五島産)
5)鯖バターソテー(玄海産)
6)鯖竜田揚げ(玄海産)
7)鯖スキヤキ風(五島産)
8)松前寿司(五島産)
1)クリームチーズ&トンブリ
まずは乳製品で胃に優しいスタートです。最近はこのパターンか甘い果実酒などがウェルカムドリンクで出てくるケースが多いですね。ある意味両極端です。胃壁を守るか胃腸を刺激して循環を良くするのか。。。だけどこの二つのスターターは実は二日酔いになった時の牛乳や迎え酒と同じです。妙な話です。今宵は特別にご主人の坪久田幸治氏に頼みまして鯖尽くしコースにしてもらいました。話上手のご主人の話を聞いているだけで「くーた」ならぬ「くーたる!」って気分にモリモリとなって来ました〜♪
ご主人の坪久田幸治氏。
2)スモーキー鯖
うーん。スモークされた事で鯖の旨みが程よく濃縮されてます。鯖パーティーの最初の品に相応しい一品です。この・・もうちょっと欲しい。。。って思った瞬間に料理人の手の平で転がされている自分に気がつきます。やりおるの〜(笑)。
4)鯖てんこ盛り(玄海産と五島産)
ヴォワラ!!これは凄い。豪快さがいいねー。向かって対面から時計回りに、シメサバ、生鯖、湯引き、炙り辛味大根和え、ゴマ和えです。どの子も美味そう!!鯖コースの最初の品であるスモーキー鯖とのユニクロ。。。じゃなかったギャップ(笑)も心地よいですね。ご主人の手の平で転がる転がる〜。どの鯖も脂の乗り具合も程好く、鮪で言えばメジマグロの感じです。野生より野性と言った方が当てはまる肉質です。築地物とは一味違った豊穣たる玄海の産物。鯖尽くしと言うより、秋ですので「鯖の吹き寄せ」の名がこの皿には相応しい〜。
4)鯖の蕪蒸し(五島産)
これもビックリの展開です。鯖の蕪蒸しは勿論生まれて初めての品です。蒸し物は「メディカルレストラン第二回:龍吟」の所で申し上げましたがメディカル的に最高の調理方法なのであります。食材以外の余計な脂は一切使わず、旨みを中に封じ込めるので美味しさを損なう事もありません。ここで蒸し物が出るとはね〜。ちなみに関鯖は今回は敢えて一切使っておりません。すっかり全国的なブランド品に成り上がってどこでも食べられる関鯖を博多で食べても意味がないでしょう。。。とのご主人の細やかな気遣いからです。
5)鯖バターソテー(玄海産)
おっと、クーガー編同様にサッパリ系からオイルな世界への飛翔です。ご主人は巧みに品を変え鯖を変えて出してきます。バサバサと胃袋に収まるサバサバサバ〜♪飽きさせない調理方法の七変化に圧倒されます。一品一品の鯖料理のコンポジションがはっきりしてますよね。
6)鯖竜田揚げ(玄海産)
そして次なる品は揚げ物です。サクッと収まる安定した味。鯖と少量の銀杏だけで余分な揚げ物は一切なしの潔さ!そしてそして。。。なんと気遣いのウスターソース!!これですよね。立田揚げが一足飛びに洋食屋風鯖フライに大変身して二度楽しめます。御主人の坪久田幸治氏が深い潜在能力をお持ちなのはここまでの作品で十分判っておりました。しかしこのウスターソースはお客様が心から喜ばれる事をいつもいつも彼が考えていらっしゃらないと浮かばないアイディアです。まだ41歳のご主人なのですが既に銀座にも支店を構えておられます。東奔西走されながらもお客様の心の津々浦々まで気遣いされる姿に感服です。
7)鯖スキヤキ風(五島産)
グワァ〜ン!なんじゃこれ?!サバスキかいな。これってありなんだ。眉目秀麗(眉はないかぁ、笑)な鯖がずらりと並びます。コペルニクス的な発想ですね。受けにはすき焼きですので生卵と頂きます。これってご主人の創作ですよね??摩訶不思議な料理。それにしても1日に2回鍋を食べたのは生涯で初めての事かも。。。鯖の新しい味を神妙に味わさせて頂きました。考えてみればここで普通にサバの鍋を出されてもインパクト弱いですよね。凄いかも、鯖のすき焼き!
8)松前寿司(五島産)
松前昆布で巻いたシメ鯖のお寿司ですね。昆布と鯖のコンビ。。。と言いますかコラボです。先日所長は京都に行きまして鯖街道から運ばれる鯖寿司の由来などを知人と語りながらガッツリと1本食べたばかりだったので・・またかぁ。。。っとちょっとガッカリ。ところがギッチョン!(何語じゃ〜)これがバカ美味なんですよ。一般には鯖は腐りやすいので塩などを効かして半保存食状態の寿司にて京都などで食べます。ところが「くーた」さんのはフレッシュな鯖をなるべくそのまま味わってもらいたいと言うコンセプトで作られているので塩分の感じがびみょ〜に違います。京都の名店の品より☆☆☆です。
これだけ死ぬほど鯖を食べての最後の最後の鯖料理なのにもかかわらず、あっと言う間にラボスタッフ全員の口の中に光速で消えて跡形もなくなっているのですから本物です。満腹だぁ。鱈腹ならぬ鯖腹食べたぁ(笑)。この勢いですと鯖のデザート(どんなや!)が出てくる恐れもあり・・もう鯖腹でこれ以上入らない旨申し上げ、今晩の夕食は無事終了とさせてもらいました。あ〜やっぱり明日のホテルの朝食はなしだよね。。。
読者の皆様もとっくにご存知の通り、鯖は「青魚の王様」といえるほど栄養価が高く、鯖の身、特に血合いには動脈硬化をおさえて血をサラサラいするEPAがたっぷり有り、また脳神経の機能維持に大事なDHAも大量に含有されております。他にも鉄分やビタミン群、タウリン、カルシウム、ビタミンDも多く含まれ、貧血や皮膚炎、老化の抑制、骨や皮膚にも宜しいと考えられます。今晩の所長のサパ〜ならぬサバ〜は素晴らしい物になりました。肉食の後の魚食も完食!順番としてはこの後は夜の中洲に繰り出して再度肉食でしょうか!色即是空 空即是色。。。なーんちゃって〜!
取材も終ってグッスリと熟睡。翌日は昼近くまで寝てまして慌ててチェックアウト・・じゃなくってチェックセーフ!笑。ところで皆様は睡眠は良くとれる方でしょうか?私は静かで暗い所ですと問題ありませんが飛行機などでは全然寝られません。アイマスクなどして耳栓してもかえって違和感を感じてダメなんですよね。。。翌日の事を考えて「寝ないと、寝ないとあか〜ん。。。」と思えば思うほど益々お目々は片平なぎさ系パッチリ目になっていきます。焦れば焦るほど寝られない体質の様。。。ですので翌日ゴルフなどの予定があって早〜く寝た日も夜中に片山さつき。。。じゃなかった片平なぎさ眼になって覚醒してまるで遠足前の小学生。本当に参ります。ってな事で今回は睡眠のお話でーす。
睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠がある事は知っていらっしゃると思います。レム睡眠とは、 Rapid eye movement sleep、REM (急速眼球運動睡眠)の略でして,その睡眠中には急速な眼球の動きが認められます。光をあてて実際に見ると不気味ですよー。まぶたの裏の眼球がぐるんぐるん動いてます。そしてレム睡眠中は脳波はまるで覚醒しているかの様な波形をしており夢を観ている事が多いのですのであります。そしてノンレム睡眠は眼球が動いていない睡眠ですね。寝ますとまずはノンレム睡眠が現れ、続いて約2時間ほどでレム睡眠に移ります。その後はノンレム睡眠とレム睡眠が交互に現れ、レム睡眠はほぼ90分おきに2〜30分続き、一晩の睡眠では4〜5回のレム睡眠を体験していると言われます。
寝る子は育つって言いますがそれは睡眠中に成長ホルモンの分泌が高くなるからです。まー寝ないと絶対に育たないとも言えないらしいんですけどね。また女性の人なら敏感に感じとっていると思いますが、睡眠不足の日々が続きますとお肌がボロボロになりませんか?それは睡眠が減少する事で成長ホルモン分泌量が減少するために起こるとも言われてます。成長ホルモンは皮膚の代謝も良くしているんですね。
睡眠時無呼吸症候群はとっても有名な疾患になりましたがそれ以外にも睡眠障害を起こす疾患もいくつか発見されております。ところが病気でなくても年齢と共に睡眠が上手く取れない人の確率は確実に増加します。
これに対して安易に睡眠薬は内服されない方がよろしいでしょう。基本的には他の努力をしてダメな時に摂取すべきですね。一番確実な治療法(?)は日中の運動です(あまり遅い時間に運動するとハイになって寝られないのでご注意下さい)。肉体的に疲労困憊すれば理論的には寝られるはずなのですね。昔のお百姓さんには不眠症はいなかったとも言われる理由もここにあります。サラリーマンの朝晩の平均通勤時間は片道1時半ぐらいですが、江戸時代の武士が登城するのにかかった時間も約1時間半だったとか。もしも現代も同じ時間を徒歩で通勤していたら睡眠もバッチリでメタボも解消されるのですが。。。現代は精神的な疲労ばかりでこれが不眠の原因になる訳ですねー。
かなり以前から脳内の松果体と言われる所から分泌されるメラトニンと言うホルモンが睡眠薬の代わりに世界中で使用されております。しかしまだ日本では海外からの個人輸入をしないと手に入らないのは不思議です。メラトニンは人体の中で日中に低下し睡眠時に増加する日内リズムを形成してます。そして2005年にはアメリカでメラトニンの受容体に作用する薬剤(Rozerem)も発売されました。今までのあらゆる睡眠薬で誘導された睡眠は脳波を取りますと自然な睡眠とは違った波形を示すのですが、このメラトニン作動薬は脳波も含めてほぼ自然に近い睡眠を作りだします。副作用もほぼ認められないと言われており、特に夜間のメラトニン分泌の低下が不眠の原因と言われている高齢者の方には最適の薬剤かもしれません。早く日本でも発売されると良いですね〜♪
独り言:
レム睡眠の間に夢を観ているって事は。。トータルしますと毎晩長編映画1本ぐらいは観ている事になりますね。ある時はサスペンス、あるときは喜劇、またある時はSFだったりのオムニバス映画です。毎晩観る自作の映画を翌朝に監修できたら面白いですよね〜。全部覚えてないのがとーっても残念だと思いませんか?人生の四分の一(人生80年としてなんと20年間!)を過ごす睡眠です。貴重な時間の使い方の研究が待たれますね〜。
執筆 『健康×美食ラボ』所長:医学博士 岡野喜久夫 2009年11月20日
『健康×美食ラボ』所長 岡野内科診療所院長 |