フードリンクレポート


マック参入の喫茶、単価千円以上のファミレスは厳しい。
〜2010年、飲食業界はサブプライム不況をどう乗り切ればよいのか!(7−3)〜

2010.1.6
外食に詳しいアナリスト、いちよし経済研究所・鮫島誠一郎主任研究員に状況分析していただくとともに、急成長中のエムグラントフードサービス・井戸実社長にも知恵を出していただき、百年に一度の大不況を乗り切る術を探る。7回シリーズの第3回。


マクドナルドは2009年、コーヒー無料キャンペーンでプレミアムローストコーヒーをアピール。

マック参入の喫茶、単価千円以上のファミレスは厳しい

 喫茶・カフェは、1兆円市場の中で、大手セルフ式チェーンのシェアが30〜40%となって、飽和感が漂ってきた。

 ところがそこに「マクドナルド」が「プレミアムローストコーヒー」(Sサイズ120円)で参入して、にわかに情勢が変わった。

 日本における「マクドナルド」の店舗数は4000店近くもあり、「ドトールコーヒー」、「スターバックス」、「タリーズ」、「サンマルクカフェ」の全店を合わせたよりもはるかに多いのである。これらコーヒー専門チェーンだけでなく、個人店の喫茶、カフェも影響を受けるのは必至で、食事の充実、文化的発信力強化、価格の見直しなど、あらゆる営業努力が必要になってくるだろう。

 1つのヒントとして、ゼットンが取り組んでいるハワイアンカフェ。この業態は専門性が高く、若者ばかりでなく高齢者にも受けが良い。3世代で行ける店だ。鮫島氏はハワイアンカフェに関しては、堅調に伸びるのではないかと予想している。日本の人口比を考えれば、高齢者が入りやすいかどうかは非常に大切なポイントだ。


ゼットンが本格的に多店舗展開するハワイアンカフェ&ダイニングは、高齢者にも受けがいいのが強み。
<続く>

【取材・執筆】 長浜 淳之介(ながはま じゅんのすけ) 2009年12月31日執筆

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