RSSフィード

2010年1月9日
 O157食中毒で赤字25億円。

 ステーキのどんが1/7に、2009年3〜11月の9ヶ月単独業績を発表しました。経常赤字11億円。不採算の29店の閉鎖を決め、最終赤字は25億円にも膨らみました。

 昨年9月にO157による食中毒が発表され、9月の既存店で客数が22.8%も減少。13店で営業停止、食中毒になった方は27名です。2ヶ月後の11月でも19.8%減。12月になりようやく10.8%減にまで回復しました。

 日本フードサービス協会で、同社はこの間の応対を勇気を持って昨年11月に発表しました。体を使う仕事の男性が多い平日のランチタイムが最も早く回復したそうです。しかし、土日のディナータイムの回復が難しいようです。ファミリー、特に女性客の不信感がぬぐえないそうです。

 保健所から疑いを連絡されても、「まさか、うちじゃないだろう」という認めたくない心理が働き、対応が後手後手になったと言います。

「ペッパーランチ」のペッパーフードサービスも同じく9月にO157食中毒を起こしました。1〜9月の単独業績では最終赤字2億円。同社は月次業績を公表していないので、具体的には不明ですが、間もなく発表されるであろう通年決算ではさらに厳しいものになるのでは。

 外食では食中毒の危険は避けられません。予防が最重要ですが、企業規模が大きくなり様々な人の手が介在すると思わぬ事件が発生する可能性が大きくなります。また、有名になればテレビなどマスコミが殺到します。特にワイドショー系は要注意です。上げ足を取られたりする場合もあります。

 事前に事故を想定して、応対を準備することが重要です。日本フードサービス協会のどんとモスバーガーの事例発表会の記事を是非読んでいただき、参考にして下さい。

『事故発生! 現実を受け止めたくない心理と戦うべし。』
営業停止処分13店、被害者27名(2009年12月12日)
お客様とスタッフら12名が一酸化炭素中毒(2009年12月14日)

(安田 正明)
ランダムトークへのご意見・ご感想は masaaki_yasuda@foodrink.co.jp


【バックナンバー】

外食はコンビニとの価格競争始まる。(2010年1月4日)
均一価格居酒屋の人気の理由は自由な使い方。(2009年12月26日)
農業で障害者雇用を解決。(2009年12月19日)
福岡も外食から日本を元気にする活動スタート。(2009年12月12日)
旭川で11月前年比120%。(2009年12月5日)
高円寺の居酒屋火災で犠牲になられた方々を悼みます。(2009年11月28日)
とうとう、デフレ宣言。(2009年11月21日)
マイケル・ジャクソン「This is it」観ました?(2009年11月14日)
もう500号、まだ500号。(2009年11月7日)
池袋・渋谷ダウン、新橋アップ。(2009年10月31日)
外食は家庭でも会社でもない場、サードプレイス。(2009年10月24日)
新型インフルエンザ、大人への感染が怖い。(2009年10月17日)
夏に続いて、冬のボーナスもやばい!(2009年10月10日)
メジャーリーグベースボールカフェで懐かしいマサに出会う。(2009年10月3日)

Page Top