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2010年2月13日
 フランチャイズで出店しようとする外食企業が目立ちます。

 横浜マリンタワーなど公共施設の運営や、スタイリッシュなレストランを展開するゼットンが、人気業態「アロハテーブル」をフランチャイズ(FC)で展開することを決め、3月から説明会を始めます。

 3/11(木)開催の「フードリンクセミナー祭」で今年活躍するネクストリーダーとして紹介させていただく、「すた丼」を展開するアントワークスさんも、FCでの出店を決め、3/9(火)から開催される「フランチャイズショー」に出店し、加盟希望者を募ります。

「フードリンクセミナー祭」で先輩経営者として対談いただく、「鳥貴族」も、「ステーキハンバーグ&サラダバー けん」もFCで出店されています。

 FCは他人資本を活用して店舗数を増やす手法です。不況下で、銀行の融資を思うように受けられなかったり、自己資金が少ない場合に有効な店舗展開手法です。不採算店があっても、負債はFCオーナーが引き受け、本部には確実にロイヤルティという利益が上がってくる。加盟店も成功パッケージで出店するので特に異業種から外食に新規参入する方には、やさしい事業となります。

 本部も儲かり、加盟店も儲かる、というのが美しいFC関係ですが、実際には上手くいかない場合もあります。FC加盟店開発代行を行っていたベンチャー・リンクがこの辺りの様々な問題を浮き彫りにしてくれましたよね。

「鳥貴族」は、FCオーナーは今まで共に出店してきた15社に限定し、新たな加盟者は認めていません。加盟店に確実に儲けさせているという自信から来るものです。出店実績のある方々が次々と出店を重ねるので、本部としては手間もかかりません。こんな関係が美しいように思います。

 但し、直営とFCの店舗数比率には注意した方が良さそうです。直営店舗数が全体の半分以上を占めることがポイントと、「鳥貴族」大倉忠司社長は教えてくれました。FCの方が多くなると、ガバナンスが効かなくなる。販促など本部が企画しても、半分以上を占める直営が実行するとなると、FC店も従います。そうして、直営・FC全体の統一が図れる。

 本部のリーダーシップが強いマクドナルドは、直営をFCに転売する活動を継続していますが、12月末現在、直営は全体の46%もあります。

 FCにとってガバナンスが重要です。特に、時代の流れが速い今、いかに早く全店を動かせるかが、勝敗を決めます。重要なポイントではないでしょうか。

(安田 正明)
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